サイトに掲載する情報は、3つの種類があります。3つの種類というより、3つのレベルというべきでしょうか。どちらにしても、種類の異なる情報があることを、まずは認識してください。
今日はかなり重要な話をします。少し長くなりますが、最後までお付き合いください。
リンゴを売ると思ってください。
リンゴを売るには、必須の情報があります。
一番わかりやすいのは、価格でしょうか。
価格が表示されなければ、リンゴは商品になりません。
また価格の単位も重要ですね。
1個100円なのか、1箱12個入りで1,000円なのか、価格の単位が分らなければ、リンゴは商品になりません。
このように商品には、それを商品たらしめる必須の情報があります。
これをレベル1の情報としましょう。
残念ながらサイトの中には、このレベル1の情報が不足しているケースが珍しくありません。
英会話教材なら、全部で何時間なのか?
視聴時間が書かれていないと、購入に進みません。
市場調査のレポートなら、ページ数と表紙サムネイルがなければ、商品をイメージできません。
これらは極めて初歩的な、情報の欠落です。
なかでもサービス(形ない商品)を売っている方は、特に注意してください。
引越や修理のように商品が作業の場合、「作業の流れ」は必須になります。
これがなければ何をしてくれるのか、顧客は頭にイメージできないからです。
このように商品には、その情報が欠落すると商品の形が整わない、必須情報があります。
話をリンゴに戻しましょう。
リンゴを売るには、リンゴにどんな魅力があるのか、説明しなければなりません。
分かりやすく言えば、糖度の高い甘いリンゴなのか、酸味のある爽やかなリンゴなのか、です。
ここで初めてレベル2、すなわち顧客像(ペルソナ)の話になります。
甘みを強調するか、酸味を強調するか、という訴求点の問題です。
そしてレベル2は、訴求点だけに留まりません。
間違いなく甘いのかという、信頼性に関する情報もあります。
また他店のリンゴより甘いのかという、競合優位の情報もあります。
まとめて言えば、レベル2は顧客視点の情報であり、一般的にはここをマーケティング戦略と言います。
そして次がレベル3であり、これは顧客の行動性に影響を与える情報です。
同じ商品を同じ顧客に売る場合でも、リスティング広告か、フェイスブック広告か、アクセスルートの違いによってページ冒頭の記載情報は変わります。
もっと分かりやすい例でいえば、クリスマス前とバレンタインデー前では、記載情報は変わります。
同じ商品を同じ顧客に売る場合でも、顧客が動くか否かは、状況によって変わります。
それは顧客の心理が、環境に影響を受けるからです。
レベル3は私が一番得意とする分野で、ここの説明を始めると止まらないので簡略化しましたが、サイトの記載情報には3種類あるということを、押さえてください。
なぜこんな話をしたかといえば、今回の視点から考えて、自社サイトに不足情報がないかどうか、整理してほしいのです。
これまでの経験から傾向を言えば、次のようになります。
【制作会社さんが制作した場合】
・ レベル1が欠落することは、ほとんどありません。
・ レベル2はある程度検討していますが、不十分なことが多いです。
・ レベル3まで踏み込んでいる制作会社さんは、ごく少数です。
【一般の方が作った場合】
・ レベル1が問題のケースは、あまりありません。
・ レベル2は、ほとんど検討されていません。
・ レベル3は、検討されていません。
【かなり学んだ方が作った場合】
・ レベル1で問題のあるケースが、散見されます。
・ レベル2は、もうひと踏ん張りというケースが多いです。
・ レベル3は、検討しているが不十分という感じです。
かなり学んだ方がレベル1に問題を抱えるのは、明確な理由があります。
レベル2、3を考えすぎて、レベル1を飛ばしてしまうのです。
くれぐれもご注意ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。