ランディングページの作り方、7つの超重要ポイント。

ランディングページの作り方、7つの超重要ポイント

ランディングページ(LP)の作り方を、超重要ポイント7つに絞って説明します。対象読者は、これからLPを作成する方です。インハウスのご担当者だけでなく、制作会社さんが読んでも役立つでしょう。作り方だけでなく、コンバージョン率をアップさせる点も、詳しく解説したからです。1回読んで分からなければ、繰り返し読んでください。それだけ価値ある内容になっています。

ランディングページの構成。

ランディングページの構成

まず最初に、ランディングページの構成について、左図を使って説明します。ランディングページの構成は、大きく7つのブロックに分かれます。

キャッチコピー。

お客さんの関心事を、ズバリ指摘します。関心事とは、対象ユーザーが抱える、悩みや課題です。このパートは、メインコピー(1行)とサブコピー(2行)、写真の3つの部分で構成されます。

共感部。

なぜ多くの人が関心を持つのか? お客さんの気持ちに寄り添いながら、言葉で解きほぐします。お客さんの気持ちを代弁し、「そうそう、そうなのよ」と思ってもらうように書きます。商品の特性によって、長め(5行~7行)に作るときもあれば、短く(1行)済ませる場合もあります。これはケースバイケースの判断です。

商品(オファー)の提示。

ページで購入してほしい商品や、請求してほしいオファーを説明します。商品(オファー)の写真を使い、どんな商品(オファー)なのか、イメージしやすいように作ります。※ これ以降の「商品」は、商品またはオファーを意味します。ランディングページは、商品販売の場合と、オファー請求の場合があります。両方を併記すると読みにくいので、商品で統一するとご理解ください。

ベネフィット。

商品を購入した後、お客さんにどんな良いことがあるのか、分かりやすく説明します。お客さんは商品を求めていません。商品を購入することによって、自分が今より、良い状態になることを、求めています。その良い状態を、丁寧に説明します。※ この良い状態のことを、ベネフィットと言います。ベネフィットは、商品説明と違います。よく分からない方は、「ベネフィットとは何か?」を読んでください。分かりやすく説明しています。

お客様の声。

商品の購入で、良い状態に変わると説明されても、お客さんは「本当に良い状態に変わるだろうか?」と、心配になります。その心配が杞憂に過ぎないことを、事実をもって説明します。分かりやすく説明するため、お客様の声としましたが、必ずしもお客様の声だけではありません。商品の実証データや使用実績、さらにはマスコミ紹介なども、このパートで使います。

差別化。

商品が、競合品とは違うことを説明します。競合との違いが分からなければ、お客さんは低価格な競合に流れます。商品の独自性、競合優位のポイントを説明します。

アクション(求める行動)。

商品の購入なら、お申込みフォームとボタンです。電話問合せを求めるなら、電話番号を目立つように書きます。

 

以上が、ランディングページの基本的な構成です。それでは、今説明した内容も含め、作成方法について詳しく説明していきます。

作り方1.キャッチコピー。

コピーの文頭は左に寄せ、写真を右に置くのが基本です。これはユーザー視点は、画面の左を軸に、下方へ流れていくからです。ランディングページは、それなりの文章量が必要ですから、読みやすいように、画面左で、行頭を揃えるようにします。写真は、視点を留める効果が高いので、人の顔写真をよく使います。

キャッチコピーについては、色々な本も出ていますが、多くの方が誤解しているので、少し説明させてもらいます。まず、キャッチコピーの役割は2つです。

  1. 着地力: 検索ユーザーが正しいページに来たことを、知らせる。
  2. 興味力: ランディングページを読みたいと思わせる。

キャッチコピーは、ランディングページの冒頭に来るので、ページが開いた瞬間、目に飛込んできます。ここで自分の探しているページと違えば、ユーザーは直帰することになります。確実に着地させ、興味を喚起させるには、コピーのテクニックが必要です。もしコピーライティングに自信がなければ、検索ワードをキャッチコピーに含ませてください。これが最も、簡単かつ確実な方法です。

キャッチコピーの良し悪しは、コンバージョン率に影響します。それゆえ、多くの方がキャッチコピーに興味を持つし、制作会社さんなら、キャッチコピーのABテストを繰り返すことでしょう。これはこれで正しいアプローチだと思います。ただし、だからといってテクニックを振りかざして、「どうだ!」と言わんばかりのキャッチコピーに、未来がないことも知っておいて下さい。

テクニックに走る自称コピーライターは、コピーの本質を誤解しています。コピーライティングとは、テクニックを駆使することではありません。お客の関心を見抜き、ズバリ言葉で射抜くことです。訴求点を見抜く力こそ、コピーライティングの本質であり、テクニックは2次的な話に過ぎません。

お客の心に寄り添う謙虚な姿勢と、あらゆる視点から考える冷静な分析力が、コピーライティングには求められます。これなくしてコンバージョンをアップさせる、真のコピーは生まれないことを、決して忘れないで下さい。

作り方2.共感部。

なぜいきなり商品を提示せず、共感をとるような言葉が必要なのでしょうか? それはランディングページの目的が、単に情報を伝えることでなく、商品の購入や資料の請求という、行動を求める点に関係しています。

  • すみません、コピーを先にとらせてもらえませんか?
  • すみません、もうすぐ授業が始まるので、コピーを先にとらせてもらえませんか?

もしあなたがコピー機を使っていて、後ろから声をかけられたら、どちらの場合に、コピー機を譲る気持ちになりますか? 後者の方が譲る気になるのは、感覚的にお分かりになると思います。これは実際に社会心理学者が検証して、前者の場合は60%の人が譲るのに対し、後者は94%の人が譲る、という結果になっています。 ~「影響力の武器」(誠信書房)第1版 9ページより。

これだけ違いが出る理由は、後者は「もうすぐ授業が始まってしまう」という事実を、両者が共有するからです。本来伝えたいことを伝える前に、何らかの事柄を共有することで、言葉を受け入れる準備が整います。このような準備のステップを踏まない限り、どれだけ商品の素晴らしさを伝えても、その素晴らしさは相手に伝わりません。商品の素晴らしさを効率よく伝えるために、このような準備ステップが必要になると、ご理解ください。

作り方3.商品(オファー)の提示。

商品(オファー)を説明する時は、その外観をイメージできるように伝えるのが、作成時のポイントです。商品であれば、商品の写真。サービスであれば、サービスを提供している人の写真。オファーであれば、オファー外観のイメージ図などを使います。

特に注意してほしいのは、オファーの場合です。オファーは売り手が独自に作った集客用の無料商品ですから、お客さんはすぐに内容をイメージできません。ですので、レポートや冊子であれば、サイズやページ数などを伝えて、外観がイメージできるようにします。また試供品であれば、量や大きさを明記するようにしてください。ネーミングが重要なポイントになる場合もあります。

作り方4.ベネフィット。

ランディングページにおいて、ベネフィットは最も重要なパートです。ベネフィットが良く分からない人は、必ずこちらを読んでください。⇒ベネフィットとは何か?

あまり指摘されないのが不思議でしょうがないのですが、ランディングページのコンバージョン率は、このベネフィットで決まります。なぜなら、お客さんはベネフィットを求めて、商品を購入したり、資料を請求するからです。ベネフィットがどれほど魅力的に書かれているか否か! この魅力度が、お客さんを行動させるエンジンです。

経験上、コンバージョン率の低いランディングページは、100%ベネフィットが弱いです。そしてベネフィットの魅力を高めることで、ランディングページのコンバージョン率は、確実にアップします。コンバージョン率が低い場合、次の3点からチェックしてください。作成時の注意点でもあります。

ベネフィットの数:

ベネフィットの数は最低でも5個、出来れば7個ほしいところです。書く時は箇条書きの1行で済ませないで、見出し(1行)+解説(3~6行)で、内容を分かりやすく説明します。

ベネフィットの多様性:

同じようなベネフィットを、表現を変えるだけで、何個も列記していないでしょうか。ぜひチェックしてください。お客さんは商品を買って、終わりではありません。それを1ヶ月使う場合もあれば、生涯に渡って使う場合もあります。購入直後のベネフィットと、一定期間経過後のベネフィットが、同じことはあり得ません。

商品の使用、併用、メンテナンス、廃棄に至るまで、お客さんの使用ステージを思い浮かべながら、きめ細かくベネフィットを拾い上げてください。ここで手を抜いているランディングページが、本当に多いです。

ベネフィットの書き方:

ベネフィットを作るときに大事なポイントは、書き方です。「世界最小サイズを実現!」 これは商品説明であり、ベネフィットではありません。ベネフィットは「無駄なスペースを使いません!」です。

両者の違い、分かりますか?

前者の主語は商品です。正確に書けば「この商品は、世界最小サイズを実現しました!」だからです。これに対し後者は、「あなたは無駄なスペースを使いません!」です。主語はあなたであり、お客さんになっています。ベネフィットとは、商品によってお客さんがどう変わるかであり、主語は必ずあなた=お客さんです。

それではなぜ、こんな面倒くさいことに、気を配る必用があるのでしょうか?

そこには2つの、大きな理由があります。

まずランディングページの目的は、お客さんを行動させる点にあります。単に伝えるだけでなく、ランディングページの最後では行動してもらうわけです。人が行動するのは、決して軽くありません。それは想像以上に重いものです。そのために行動のエンジンであるベネフィットは、数多く、多種多様に伝えていくことが必要になります。お客さんの心理状態を、ベネフィットの数と多様性を使って、行動レベルまでグングン押し上げていくのです。

当然言葉の量は増え、文章量も多くなります。そのためには、多くの言葉を効率よく相手に届けなければなりません。「世界最小サイズを実現!」と「無駄なスペースを使いません!」を読み比べて下さい。どちらがすんなり頭に、入ってきますか?

それは「無駄なスペースを使いません」です。なぜならお客さんの立場で、言い回しているので、1ステップ頭の動きを省いているからです。人が言葉を理解する時は、必ず自分の立場に置き換えて理解します。「世界最小サイズを実現」は、商品のことを言っているので、自分の立場に置き換えるのに、頭は1ステップ余計な動きをしなければならないのです。

そしてもう1つの理由は、Webサイトは高速で読まれるということです。

読むというよりも、流していくという方が的確でしょう。お客さんは紙媒体より速いスピードでWebを読みます。この極めて不利な環境で、多くの情報を伝える必用があるわけです。そのために、効率よく言葉を届けなければならない。だから言葉の言い回しを、お客さん主体で伝えていく。こう理解して下さい。

※ ご注意。

お客さんは、文章なんて読まないから、図やイメージ図を多用したほうが良い。これは大きな誤解です。文章を読まないのではありません。興味のないことがダラダラ続くから、読まないのです。行動を求める以上、言葉の量は多くならざるを得ません。ここは避けられないから、言葉を効率的に伝える書き方を考える。そして、レイアウトやデザインも読みやすいように考える。これが正しいアプローチです。

言葉の量を減らしては、お客さんの心理状態を行動レベルに、引上げることが出来ません。それでコンバージョン率がアップしないのは、ある意味で当然の帰結だと思います。

作り方5.お客様の声。

ベネフィットの数と多様性を使って、お客さんの心理状態をグングン引上げていくわけですが、そうするとお客さんは必ず、こう思います。

本当かな・・・。そんなに上手くいくだろうか?

これは心の作用・反作用のようなもので、必ずこういう形で反作用が働きます。この反作用を堰き止めるのが、お客様の声の役割です。

すなわちベネフィットで、お客さんのモチベーションを行動レベルまで引上げる。それは心理状態をハイにしますから、不自然なわけです。必ず元の自然な状態に戻ろうとします。それを「間違いないです」と伝え、防ぐということです。これだけの人が、これだけ評価しているから、大丈夫ですよ、とお客様の声を使って納得してもらうことになります。

ですから、お客様の声では信憑性が命です

最初に基本的なことを言えば、匿名よりは実名の方が良いですし、写真があった方がなお良いです。この方が信憑性は、強くなるからです。一般的に言えば、お客様の声は数多くあった方が良いでしょう。ただし、単に数が多ければ良いわけではありません。やはり書かれている内容、特に商品の異なったポイントを、評価していることが大事です。ここでも多様性が必用と思ってください。

このパートの役割は、間違いなくベネフィットが得られることを、納得してもらうことにあります。ですので、先に言った通り、お客様の声だけでなく、商品の実証データ、購入実績、マスコミ掲載、開発者の苦労話、会社の信用度等、あらゆる点から、「信用できる」を伝えていくことになります

作り方6.差別化。

差別化は、競合優位や強みなど、あらゆるところで重要性が指摘されていますから、ここで改めて言うこともないと思います。ここで注意してほしいのは、オファーを請求してもらう場合です。特に情報系のオファー、すなわちレポートや冊子の場合には、他のサイトでは手に入らないことを説明する必要があります

今の時代ネットで調べれば、あらゆる情報が手に入る。多くの人は、こう思っています。実際は最も大事なポイントが、ネットで言われることはないのですが、多くの人は何でも分かると思っています。ですから、他のサイトでは手に入らない理由を、説明するのが不可欠です。

作り方7.アクション(求める行動)。

最後は、お客さんに求める行動を明示します。入力フォームへの記入が必要なら、フォームをページに貼り付けます。入力項目は、必要最小限に留めることが大事です。不必要に多い入力項目は、確実にコンバージョン率を下げます。

各入力項目の行間は十分にとり、記入しやすいイメージを伝えることが重要です。電話連絡を求めるのであれば、電話番号を大きめのフォントで書き、受付時間を、土日祝日の場合を含め、丁寧に書いてください。

入力フォームの作り方は、EFO(Entry Form Optimization)というサービスが成立つほど、色々なテクニックがあることも事実ですが、まずは最低限の入力項目に留める。ここから、スタートしてください。

まとめ。

以上、ランディングページの作り方について、最も重要な7点に絞って説明しました。ここでは、お申込みボタンの色やサイズ、画面の配色、デザイン、ナビゲーションの有無、ページの横幅や長さなどは、触れていません。これらもコンバージョン率に、影響を与えることは事実ですが、ここで説明した7項目よりは、優先順位が下がると思って下さい。

最後に私が最も、お伝えしたかったことを、繰り返します。

ランディングページの肝は、ベネフィットのパートにあります。ここがお客さんを行動させる、エンジンだからです。今は意味が分からなくても、構いません。ベネフィットが一番重要と覚えておけば、いつか役立つ時がくるはずです。
 
 
 




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