今日は、セミナーの舞台裏について、少し話しますね。私はセミナー講師をしています。自社で主催もすれば、外部講師の時もあります。これまでに少なくとも、50回以上は、話したでしょうか・・・。
そして同時に、他人のセミナーにも参加します。その時は内容だけでなく、運営の仕方、講師の服装、資料の作り方、・・・。いろいろな視点から、良し悪しを見ています。そこで今日は、これまでの経験を踏まえ、良いセミナーの見分け方を、お話ししましょう。
良いセミナーを見分けるポイント1: 金額。
まずは、参加費です。
5000円以下で、「これはお得だ!」と思ったセミナーは、あまり良い印象がありません。
5000円以下ですと、セミナー収益は赤字なんです。
だからセミナー後に、バックエンド商品を売ることを考えます。
もちろんどんなセミナーでも、参加者と懇親を深め、次の商売に繋げたいのは、主催者の本音です。
だから商品カタログを、セミナー資料と一緒に配布するのは、別に構わないと思います。
ただそれが、露骨過ぎるのは、困ったものです。
この前3000円で参加したセミナーが、とても面白かったので、チョッと話しますね。
セミナー後のQ&Aの時です。
参加者の質問に、講師が答えていくのですが、その答え方が「露骨に」商品を買わせる方向へ、誘導するのです。
参加者は全員、感じたと思います。
ただ講師の方は、顔色1つ変えず、冷静に誘導するのです。
「へぇ~、そこまで露骨に誘導するか」と驚いてしまいました。
落ち着いた口調で、理路整然と、自信をもって誘導します。
僕は変な意味で、尊敬してしまいましたよ。
「いや、スゴイなぁ。3000円とはいえ、僕にはとても出来ない・・・。」
ある意味で、立派だと思いました。
まず皆さんに知ってほしいのは、セミナーには
- 見込み客集めを、目的にしたセミナー
- セミナーそのもので、収益を考るセミナー
この2つのタイプがある、ということです。当然ですが、前者の内容は薄いです。
そして両者の違いは、金額で判断できます。
5000円以下は、見込み客集めのセミナーと思って、ほぼ間違いないでしょう。
そして、金額が大事なのは、もう1つ理由があります。
セミナー講師は、皆さんが思っている以上に、参加費を気にしている、ということです。
どういう事かというと、講師は自分の話す内容に、値段をつけるわけです。
形のないものに、値段をつけますから、本当に金額に値するかどうか、もの凄く気にします。
特に相場より高いセミナーをする時は、必ず恐怖と、向き合っています。
「この内容は、本当に金額に見合うだろうか・・・」
こう考えながら、講師はセミナー資料を作ります。
考えてもらえば分かると思いますが、人前で話すというのは、それだけで結構なプレッシャーです。
そこで高めの金額をもらうには、内容に自信がない限り、出来ないんです。
私も来月、あるセミナーに参加しますが、その参加費は7万円です。
早期申込みの割引があって、7万円ですから、ふつうに申込むと、8万円です。
これ位の金額なら、まず後悔することはないだろうと、思っています。
講師は、必死に資料を作りこむはずですから。
良いセミナーを見分けるポイント2: 講師
金額の次は、講師です。
その講師に会いたいと思っているかどうか、これがすごく大事です。
既に亡くなられてしまいましたが、リッツカールトンを立ち上げた、林田さんという方がいます。
僕はこの方のセミナーが好きで、よく足を運びました。
なんと言うか、にじみ出てくる人柄が、素晴らしいのですね。
「いや、スゴイなぁ・・・、本当にすごい。」
「これがプロの笑顔だ。なんと深いのだろう、ため息しか出ない。」
私自身、強面のスゴイ人とは、営業マン時代に修羅場で何度もご一緒したので(苦笑)、慣れていますが、笑顔に圧倒されたのは、この方だけです。
この方と同じ空気を吸いたくて、セミナーに足を運んでいました。
セミナーをする以上、こういう領域に自分を高めないといかん!
今書きながら、改めて思う次第です。
話がそれたので戻しますが、セミナー講師と相性が合うかどうかは、とても大事です。
そのためには、経歴を確認したり、著書があれば事前に読んでみる等、手間を惜しまない方が良いと思います。
良いセミナーを見分けるポイント3: その他
その他、私がチェックするポイントを説明すると、次の通りです。
1.テーマが絞り込まれているか?
総花的な内容より、テーマが絞り込まれているほうが、内容が濃いです。
2.対象は初心者か、上級者か?
案内文から、どんな人を対象にしているか、判断します。
3.講師は個人か、法人の社員か?
法人の社員の方が話すケースは、どうしても会社中の制約があります。個人の方のほうが、自由に話ができるので、普段聞けない話を、聴けることが多いです。
以上、簡単ではありますが、ご参考になれば何よりです。