真の商売人なら、利益を義援金に回すべきだ。
支払いが義援金になるから、お客さんの満足感は高まる。
被災した方には資金を贈れる。だから皆にプラスになる。
えっ、自分の利益がなくなる? 冗談じゃない。
顧客リストが増えるんだよ。いったいどこにマイナスがあるんだ!
上記のツイートは、多くの方がリツイートしてくれました。
リツイートしてくれた方、ありがとうございます。
言いたいことはお分かり頂けると思いますが、ここで補足させてください。
最初に注意点が一つ。
ここでは純粋に、ビジネス視点で話します。
ビジネス視点で話すと、どうしてもドライな印象になるので、「義援金は純粋な気持ちで行うべきだ」という話になりがちですが、そうではありませんから。
被災した方のことを思うのは、当然の話であって、その上で、ビジネスを考えるという意味です。
特に今回は、これだけ大きな震災ですから、日本の経済全体が沈んでいます。
早く立ち直るには、ビジネスを活性化させることも、大切なことだと思います。
この点を最初にご了解ください。
それでは、ビジネス視点で説明します。
今の状況で、平時のマーケティングが出来るのか?
少しづつ、テレビCMも増えてきましたが、相変わらず公共広告が流れることが多いです。
震災直後のリスティング広告は、しばらく止めても良いだろうと、アドバイスした方もいます。
私もそう思います。
ブログのワード解析する会社は、震災後のポジティブワードとネガティブワードの比率を発表しています。
だいぶ回復してきましたが、それでもネガティブワードの比率は、平時の10倍あります。
http://www.hottolink.co.jp/entry388.html
震災に、原発に、計画停電。特に停電は、こたえます。
消費マインドが高まる状況ではありませんから、平時のマーケティングは、機能しないです。
何をすべきか?
その一方で、多くの人が被災した方に、何かをしなければと思っています。
義援金や節電もそうですし、買占めを止めるのも、そうです。
経済活動から見れば、被災地の商品を購入するのが、最初に来るでしょう。
事実、都内のアンテナショップは賑わっています。
アンテナショップで広がる支援活動
http://matome.naver.jp/odai/2130127307960621901
何をするかは、企業の置かれている立場によって異なりますが、今回の震災は日本経済全体を地盤沈下させかねない。
はやく日常のビジネスを回すことも、被災していない企業にとっては、大切なことではないでしょうか。
私は、どんな企業でも出来ることが、一部商品の利益を義援金に回すことだと思っています。
利益を義援金に回すことの価値とは?
利益をゼロに落とせば、損をするように思えますが、そんなことはありません。
1.ゼロにするだけなら、マイナスにはなりません。
2.ソーシャルネットワークに流せば、多くの人が広めてくれます。
3.コンバージョン率は上がります。
正確な比較は出来ませんが、今回の私の場合で言えば、コンバージョン率は、2.5倍から3倍くらいになっています。
通常より効率よく見込み客を集めることができるわけです。
ビジネス視点で見ても、プラスの要素しかない。
しかも、お客さんは自分の支払いが義援金になりますから、納得してもらえるでしょうし、被災した方に義援金も贈れます。
もっともっと、多くの企業が義援金に回せば、社会全体に貢献できるのではないでしょうか?
実行する際の注意点とは?
疑いを避ける。
単純に義援金を寄付するのと違い、ビジネスが絡むと疑いを持つ方がいます。
義援金詐欺もありますから、やむを得ないのですが、変に思われるのは困ります。
必ず
・ 何処に寄付するのか?
・ いつ寄付するのか?
・ どのように寄付した事実を伝えるのか?
これらはWeb上に表記してください。
純粋な思いを伝える。
純粋な思いを伝えてください。
義援金にするからといって、コンバージョン率が上がるわけではありません。
そこまでお客さんは甘くないです。
共感があって、はじめて成り立つ話です。
ですので、なぜ義援金をするかという、あなたの思いをぶつけることが大切です。
差しさわりのない綺麗言葉でなく、純粋な思いが必要です。
誰もが持っているはずですから、それを必ず伝えてください。
まとめ
少々長くなりましたが、ぜひ多くの企業に、取組んでいただきたいと思っています。
数が増えれば増えるほど、日本の復興は早まるはずです。
昔から「損して得とれ」と言われますが、今こそ「徳(とく)して得とれ」です。
徳と得は、同じ意味かも知れませんね。