ここでは、最も簡単に問合せを増やす方法として、入力フォームの変更を説明します。入力フォームの変更というと、EFO(Entry Form Optimization)のように、入力項目の数を減らしたり、フォームの体裁を変更するのが一般的ですが、ここではもっと本質的な問題に切り込みます。
なぜこのフォームでは、上手く行かないのか?
ある会社のWebサイトです。お問合せページがあり、そこには質問を送れるように入力フォームがあります。フォームの前には、「下の質問フォームにお名前、メールアドレス、ご質問を記入し、・・・・・」 こう書かれています。
良くあるタイプですよね。ここで何が問題になるか、お分かりでしょうか? 結論から言います。問題は、行動の負担感です。
フリーフォームに質問を書くのは、ユーザーにとって大きな負担です。なぜなら自分の頭を整理し、相手に分かるように言葉を選び、必用があれば自分の状況を、説明しなければなりません。
しかも会ったこともない運営者に、質問するわけですから、気遣いもあるでしょう。言葉の言い回しに、悩むかも知れません。そうすると、よほど深刻な悩みを抱えていない限り、「まあ、いいか、別に・・・」と、止めてしまうわけです。
このようにフリーフォームの入力は、ユーザーにとって負担感が大きいものです。ですから負担を感じないように、こちらが先回りして伝えてあげます。この場合であれば、次のように伝えます。
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ご参考までに、これまで次のようなご質問を頂いています。
1.私のサイズは、身長からいうとMなのですが、胸囲が1m近くあるので、着れないことが多いです。商品Aは写真から見ると、だいぶゆとりがあるように思いますが、購入しても大丈夫でしょうか? もし着れなかった場合には、返品することも可能でしょうか?
2.返品のページは読みましたが、内容を確認したくてメールしました。商品Bの黒色なのですが、実際の色は写真よりも青みがかかっていると思いますが、間違いないでしょうか?
3.・・・・(略)・・・・。
4.・・・・(略)・・・・。
5.・・・・(略)・・・・。
6.・・・・(略)・・・・。
7.商品Cは、在庫切れになっていますが、入荷の予定はありますか? 予定があるなら予約したいのですが、可能でしょうか?
このように毎日、多くのご質問を頂いています。皆さんいろいろな質問をされますので、どんな内容でも構いません。どうぞ遠慮なくご質問下さい。ご返信は私○○が責任を持って、24時間以内にご連絡します。
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なぜ入力フォームの前には、例示が必要なのか?
このように実際に受けた質問を、入力フォームの前に例示します。7個くらいを伝えてもらうと良いでしょう。
こう伝えてあげることで、ユーザーは「あぁ、こんな内容でも構わないのかぁ」と安心します。そして具体例を読む中で、脳が刺激を受けて、自分の質問内容を思いつきます。加えて、例示された質問を真似して書けますから、手間がかかりません。
すなわちユーザーの心理状況を考え、行動の負担感が高いなら、それを下げるように伝えてあげるわけです。
この変更で、どのような効果があったのか、実際に変更した方からご感想を頂いているので、確認してください。
ECショップを経営しています。ショップを訪れてくれたお客様を、どこに誘導していくべきなのか、自分では分かっていませんでした。ご指摘を受け、はっきりしました。自分自身で考えていた商品ページの改良、及び記載された改善方法を商品ページに落とし込み、反映させました。それと指導いただいた改善方法を反映させたところ、その作業中に早速効果がありました。今では以前に比べ数倍の効果を感じており、受注に結びつけることができる様になっています。申込んで本当に良かったと思います。何度も繰り返して、更なる売上げ向上を目指します。
(ネットショップ経営 代表取締役)
ここに書かれている「指導いただいた改善方法」が、今説明した「過去の質問を例示してください」になります。
このようにネット集客は、伝え方にちょっとした工夫を加えることで、機能し始めます。ここで説明したのは、ほんの1例に過ぎません。ご自身でいろいろ工夫してみて下さい。