【製造業の方、必読】 「技術の強みを伝える」「設備一覧のページを作る」「動画で製作工程を説明する」 こういうポイントも確かに大事です。ただし、集客の本質ではありません。これから説明する3つのポイントを、必ず守るようにして下さい。そうしないとホームページから、問合せが来ることはありませんから。
最初に知っておいてほしいこと。
製造業の方が、ホームページを制作会社さんに依頼すれば、次のようなアドバイスを受けるはずです。
- 技術の特徴(強み)を明確にして、トップページで伝えましょう。
- 設備一覧のページは、加工業なら必須ですよ。
- 動画を使って、製作工程を分かりやすく伝えましょう。
これらは、決して間違えたアドバイスではありません。ただし・・・、これだけではお客さんの問合せは増えません。なぜならこれらは、集客の本質ではないからです。これから集客の本質がどこにあるか、明快に説明しますが、私の説明は世間一般とは、異なっています。いきなり説明しても、信じてもらえないので、まずは次のページをサラッと見て下さい。
ここには私が技術系商社の営業をしていた時に、ネット集客で集めた企業名を掲載しています。8年前の話になりますが、今でも製造業の方には、当時と同じ方法をアドバイスしています。それで確実に成果が出ています。
ソーシャルだとか、動画だとか、世間では色々言われていますが、それらは枝葉末節の話です。しっかり本質を押させてほしいと思い、この記事を書きました。
製造業と消費財の違いを確認しよう!
製造業が、消費財のようなBCビジネスと大きく違う点は、顧客との強い信頼関係を前提とする点です。受注までには、仕様のやり取りも含めて、相当の日数が掛かるはずです。顧客から見れば、こちらを信頼できない限り、ビジネスを進める気になりません。
御社の技術優位を、ホームページでどれだけ説明しても、1.人間関係ゼロの状況で、2.たまたま立ち寄った人が、3.仕様を読んで疑問をもち、4.問合せフォームに疑問点を書き込む。これはかなり無理な期待をしていることに、気づいてください。
御社のホームページを訪れた見込み客は、一通りスペックに目を通した後、問合せることはありません。その代わり読み終わった後、出入りの商社に声をかけ、「こんな製品があるけど、同じような製品はない?」と聞くだけです。信頼関係を基礎にする製造業では、それの方が楽ですから・・・。
ポイントは、集客商品と販売商品を分けることにある。
では、どうしたら良いのでしょうか? 製造業の方に、特に注意してほしいのは、「集客商品」と「販売商品」を切り離すという点です。御社で扱っている製品を注意深く、その全てに目を通してください。その中で最も集客しやすい製品が何かを探し出してほしいのです。
御社が溶接機を販売しているとしましょう。溶接機そのものは、売価も高く、仮に興味をもっても、顧客がホームページから問合せてくる可能性は限りなくゼロです。ところが溶接機を扱っているのであれば、その周辺製品もあるはずです。
フィラーワイヤーのような溶接材料もあれば、メンテナンスサービスもあるでしょう。このような周辺商品は、日常でランニングしていますから、ホームページに訪れた人が探している可能性は、溶接機本体より高くなります。
売りたい商品で集客するのでなく、集客しやすい商品で集客する。このように発想を切り替えることが、最初の1歩です。なぜならお客の連絡先さえ分かれば、あとはアポイントをとって、訪問営業に繋げていけるからです。
集客しやすい商品とは?
ほとんどの方は、販売と集客を同じに考えてしまうことに、問題があります。両者の違いを列記すると、次のようになります。
販売しやすい商品とは?
これは皆さん、ご存知です。技術優位があるか? 価格優位があるか? 納期は? 品質は? 特に説明は不要でしょう。
集客しやすい商品とは?
世間の注目が集まっているか? 今すぐ購入する必要性が高いか? 購入タイミングが明確に決まるか? 日常的に必用になるか(購入頻度が高いか)? 深刻な悩みを解決できるか?・・・。
違いがお分かりになるでしょうか? ここを説明し始めると、非常に長い説明が必要になるので、簡単に留めましたが、要は「集客」と「販売」では、考え方が異なるということを分かってください。
最も効率の良い、集客商品は何か?
集客しやすいのは、消耗品や周辺サービスだけではありません。製造業でもっとも効率的に集客できる商品は、情報です。御社がメンテナンスまでするなら、メンテナンスに関する現場ノウハウがあるはずです。その現場ノウハウを簡単なレポートにまとめて、ホームページに掲載するのです。
ホームページを訪れる人は、必ず何らかの情報を探しています。その探している情報を無料レポートという形で商品にして、お客に請求してもらいます。製品とは違い、請求するのに負担感がないので、気軽に請求できます。加えて製造業では、常にカイゼンを考えますから、多くの情報を得ることにためらいはありません。
製造業の営業マンであれば、必ずお客にこう言っているはずです。「ここだけの話ですけどね、トヨタ自動車の活用事例がありますから、今度お持ちして内緒でご説明しますね。」 必ずお客は、興味を示すはずです。これを御社のサイトでも、再現しなければならないのです。
まとめ
いかがでしょうか?
製造業でホームページを機能させる一番重要なポイントは、次の3点です。
1.集客と販売は、分けて考える。
2.集客に位置づける商品を慎重に選ぶ。
3.情報をレポートにまとめ、集客商品に位置づける。
ここでは詳しい内容に踏み込んで焦点が曖昧になるよりも、急所を簡潔にお伝えするように心がけました。集客の全体フレームを説明したとご理解下さい。