昨日、「包丁を売るなら、まな板を語れ」と書きました。そうしたら、砥石についてコメントがあったので、砥石について説明します。結論から言うと、砥石は視点が異なります。どういうことかと言うと・・・。
包丁とまな板の関係を再確認しよう!
最初に昨日お話した、「包丁を売るなら、まな板を語れ」の意味を再確認しておきます。話の趣旨は、こうでした。
- 包丁を使うなら、それと同時に使うものがある。
- だから、同時に使う物もコンテンツの対象になる。
これを分かりやすく伝えるために、「包丁を売るなら、まな板を語れ」と表現しました。思考の視点は、「同時併用」です。だからコンテンツを書く時に、「お客がその商品を使うとき、他に準備するものは何か?」と自己質問してほしいと言いました。
砥石を引き上げる、自己質問とは?
それでは、今回の砥石について説明します。「お客が包丁を使うとき、他に準備するものは何か?」と問えば、誰でも「砥石」を思いつくでしょう。ただし、注意してほしいことがあります。それは包丁と砥石の関係です。
砥石の役割は、包丁の切れ味を維持することにあります。包丁の機能を長期に維持することにありますから、その位置づけは「維持管理」です。だから砥石を言葉として引き上げるには、
「お客がその商品を維持管理するには、何を用意する必要があるか?」と
自分に問いかけてほしいのです。
なぜ同時併用と、維持管理を分けるのか?
なぜ、わざわざ維持管理を分けて考える必要があるのでしょうか?
今回例示した商品は、包丁です。包丁を維持管理するのは、購入したお客さん自身です。だから同時併用と維持管理を分けて考える必要はありません。ところが世の中には、お客さんが維持管理できない商品があります。BtoCでは少ないですが、BtoBでは顕著です。
代表例は工場の生産設備でしょう。日々の運転はお客さんで出来ますが、定期的な整備は、納入会社が行う場合が多いです。またホームページ制作で考えれば、サイト開設後の更新サービスは「同時併用」より「維持管理」で考えたほうが適切です。
BtoCであれば、自動車やオートバイでしょうか。同時併用の視点で考えると、アクセサリーやオプションの類しか思いつきませんが、維持管理の視点を取ると、タイヤとか防犯装置にまで、幅が広がっていきます。
このように商品によっては、同時併用だけでなく、維持管理の視点も使わないと、お客の関心に迫っていけない場合があるのです。
まとめ
今日ご紹介した思考の軸は、「維持管理」です。
「お客がその商品を維持管理するには、何を用意する必要があるか?」
これを自社商品に当てはめて、考えてください。
Webコンテンツは、お客が抱える疑問への回答です。
お客が抱える疑問をきめ細かく拾い上げる鍵は、適切な自己質問ができるかどうかになります。
「同時併用」だけでなく、「維持管理」の視点で問いかけないと、お客の疑問を漏らしてしまう場合がある。このようにご理解下さい。