新規開拓の方法は、ザッとこれだけある。1つの手法に決め込まず、もう一度広い視野で考えてみたら、どうだろう? えっ、こんなにあったら、何から始めて良いか分からない? OK! 何から始めたら良いかも、コメントしましょう。
マインドマップ:新規客へのアクセス方法。(クリックすると、拡大します)
アプローチの方法は、基本的に3つしかない。
まず最初に頭を整理する意味で、アプローチ方法は、基本的に3つしかないことを知っておこう。
1.メディア(自社・他社)を使って、待つ方法。
メディアには、色々な種類がある。伝統的なリアル広告もあれば、ネット広告もある。無償もあれば、有償もある。そして今の時代、メディアの規模は千差万別だ。
一般的には、お金があるなら他社メディアを使い、お金がないなら手間をかけて、自社メディアを育てようと考えるだろう。ただ私は、この考え方は間違っていると思う。
お客にアクセスする第1歩は、お客獲得プロセスの中で、1番お金がかかる部分だ。それを無償で済まそうと横縞な気持ちを持つから、ストレートにアクセスできなくなってしまう。
メディア選定で一番大事なのは、そこに自社の見込み客がいるかどうかである。たとえ無償であっても、見込み客が薄ければ、労多くして益少ないに終わる。そこに時間コストを投入したら、取り返しがつかない。
少々費用と手間はかかるが、展示会などは、かなり手堅く見込み客を集めることが出来る。それはイベントだから対象客が明確に絞れることが大きい。加えて、ブースに来る客は、自分の時間を割いて、足を運び、情報を集めている。パソコン上で、チラッと広告を見る人とは、体温が違う。
だから少々の費用は、初期投資と割り切って、費用対効果で判断すべきである。
2.リストを使って、攻める方法。
2番目の方法は、リストを使って攻める、いわゆるプッシュである。この場合は、リスト精度が鍵になる。「データ数、日本最大!」というような形で、データ数の多さを競う宣伝もあるが、精度が悪いデータがたくさんあっても、費用がかさむばかりで、反応率が下がってしまう。
どの程度の頻度で、スクリーニングをかけているのか、そもそもデータは適正に収集されたものなのか、こういった点にも気を配らないと、お金をかけて不評を集めることになるので、注意しよう。
3.紹介を使って、接近戦に持ち込む方法。
紹介という手法は、地味であって華がない。コンサルタントとして「紹介がベストです!」などとアドバイスすれば、期待を裏切ることが多い。「今一番の注目は、インバウンド・マーケティングです!」と、カタカナを交えて話した方が、何より格好が良い。
ただね・・・。受注までを見据えれば、紹介は手堅いです。中小企業の場合は、決して無視してはいけない。
以上、3つに分けて説明したが、通常は複数の方法を組合わせて、同時並行に進めた方が良い(メディアミックス)。人は情報を単発で受けるより、複数の異なるルートで受ける方が、行動性は高くなる。なぜなら2回続いた偶然は、偶然でなくなり、そこに「ご縁」を感じるからです。
どこから始めるべきか?
では、どこから始めるべきだろうか? それは、あなたの置かれた状況によって異なる。あなたの商品とお客を仔細に検討し、はじめて方向性はハッキリする。ただ、そんな面倒くさい話をすると、このブログを読んでもらえなくなるので、簡潔に2つのケースを説明しよう。
1.まずは埋蔵金を掘り起こす!
起業家以外が対象になるが、最初にやるべきことは、埋蔵金を掘り起こすこと! どんな会社にも、ほぼ間違いなく埋蔵金が眠っている。それが何かといえば、図にスタートマークを付した「リスト>自社」の部分である。
そこには4つ項目がある。
- データベース化されたお客リストは、フル回転しているか?
- 今のリストを膨らませる仕掛けを、持っているか?
- 自分の机の引き出しに、未整理の名刺は眠っていないか?
- 同僚の引き出しの中に、役立つ名刺が眠っていないか?
この4つを行なっている会社は、とても、とても、少ない。どこの会社にもお客リストはあるだろう。ただ、それがすぐに使える状態になっているかというと、甚だ心もとないのが、現実である。
お客とコンタクトする初期のステージは、商品の優劣よりタイミングが圧倒的に重要である。だから、お客リストを使って、定期的にコンタクトする仕組みが、どうしても必要だ。
そして、ほぼ間違いなく、机の引き出しには、未整理の名刺がある。それらは何らかの縁で、一度会ったお客である。ゼロからコンタクトするのと比べ、はるかに接触しやすい。
リストを買って、夢を持つのも悪くないが、それは次にとっておこう。まずは足元を固めること。それが最も、コストパフォーマンスの高い方法だから。
2.起業家でリストゼロなら、紹介から考える!
起業家のエネルギー源は、夢である。「この画期的なアイデアは、スゴイ! 世間の注目を集めるだろう! よしプレスリリースを流して、マスコミにアプローチしよう!」 まあ、大体こう考えるはずだ。
夢は夢として大いに結構だが、お客は一緒に夢を見ない。決して忘れないでほしい。頼りになるのは、身近な人である。あなたのことを良く知っている人、先輩、後輩、友人。こういう人達があなたを助けてくれる。
だから、身近な人に商品を使ってもらおう。最初は身近な人にコンタクトする。これが鉄板である。
私は、ここを失敗した。8年前に自分の事業を立ち上げた時、もっと身近な人を大切にすれば、はるかに楽だったはずだ。
新しいマーケティング手法に触れれば、そこに可能性を感じるだろう。それはそれで構わない。ただ、どんなマーケティング手法を使っても、これまで培った人脈には及ばない。
人脈こそ、宝である。平凡な言葉で申し訳ないが、最後の頼りはここなのである。
以上、新規開拓の方法について、ご説明しました。