名刺交換、プレゼンテーションに始まり、ダイレクトメールなど、コミュニケーションの目的は伝えるだけに留まりません。伝える以上に重要なのは、相手の記憶に残すこと。そのためには、どんなポイントを注意したら良いのか? 簡単なTipsをご紹介します。
※ この記事は makitani.com の、情報が「正しい」ことと「伝わる」ことは別 を受けて書きました。
相手の記憶に残るポイントは、どこにあるのか?
先日WEB関係の会合で、ある方が私の名刺に興味を持ってくれました。どこに注目されたかというと、住所の横です。そこには(東京ビッグサイト隣)と、括弧で書かれています。うちの住所は東京都江東区有明3-7-27ですが、こう書いても何ら記憶に引っかかりません。
そこで通常の表記に加えて東京ビッグサイトという名前を出すことで、記憶に残りやすくしているわけです。ツイッターの自己紹介欄は、もう少しスペースがあるので「東京国際展示場から徒歩5分の事務所」と書いています。
このように相手の記憶に残る方法として、有名なランドマークに相乗りする方法があります。今では誰もが知っているアマゾンも、ご存知の通りです。本屋とアマゾン河という強烈なミスマッチは、相当記憶に残ったはずです。
ここではランドマーク(場所)を使うと説明しましたが、相手の記憶に残すポイントは、情景化にあります。言葉そのものでなく、言葉が呼び起こす情景が記憶に残ると理解してください。
名刺では場所か顔の特徴を情景化しますが、プレゼンや講演会なら次のように活用します。
1.プレゼンテーションは、日常生活の描写からスタートする。
私事で恐縮ですが、昨晩、娘に言われたのです。「お父さんの会社って何をやっているの?」と。確かに私どもは色々な事業をしていますので、分かりにくいかも知れませんが、一言で言えば・・・。
2.講演でも、登場人物を設定して情景化します。
日本のリッツカールトンを立ち上げた林田氏の講演は、次のような美しい情景化から話が始まります。「夕日が美しいホテル前の海岸に、一組のカップルが向き合っていました。男性はまさに今、女性にプロポーズするところです。・・・」
う~む、さすがリッツカールトンです。思わず引き込まれます。
このように情景が目に浮かぶ表現は、分かりやすく記憶に残ります。一つの手法ではありますが、使い勝手が良いので活用してください。
情景描写以外の、記憶に残す技法を3つほど。
良い機会なので、情景描写以外でも役立つ技法をご紹介しておきます。
1.疑問形を使う。
「・・・にご興味はありませんか?」 疑問形は簡単ですが、とても強力な技法です。質問されると自動的に答えを探すように頭が働くので、記憶に残ります。ご存知の通り、キャッチコピーの定番ですね。
2.完了形を使う。
「・・・が出来ました!」「ブログを書きました!」 これは場所でなく、「今」という時間を意識しています。新鮮さが出るので、興味が沸きます。ツイッターの「・・・なぅ」も同じかも知れません。
3.ベネフィットを加える。
「・・・が分かります」「・・・できるようになります」 ベネフィットを訴求する表現は、ビジネスコミュニケーションの基本ですから、あらゆる場面で使えます。
以上3つを組み合わせると、次のようになります。
- WEB集客にご興味はありませんか? (疑問形)
- A4版17ページのレポートが出来ました! (完了形)
- これを読むと、WEB集客の急所が分かります。(ベネフィット)
- 詳しくは⇒
あらら、、、。これはキャッチコピーの定番中の定番ですね。
基本形ではありますが、今もって高い反応率が得られる形です。キャッチコピーの作成で混乱したら、ここに戻ってください。初めての方なら、ここから始めると失敗を避けることができます。