「成功している人の広告はどんどん真似る。」
「なぜそう書くのかは知らなくて良い。」「あとから分かれば、それでOK。」
こういうアドバイスをするコンサルタントがいますが、私は???です。
こんにちは、高橋聡です。
先日あるクライアントから、こんなお話を伺いしました。
著名なマーケティングセミナーに参加して、次のように教わったそうです。
「成功している人の広告はどんどん真似る、なぜそう書くのかは知らなくて良い。(あとからわかればOK)」
「実際に売れたコピーはいじらずに、そのまま書くようにと言われ、他の参加者もそうやって上手くいっていましたが、私はだめでした。」
「他の参加者が成果をあげているのだから、成果が出ないのは自分が悪いと、ずっと考えていました。」
どうでしょう?
同じような思いを持っている人も、多いのではないでしょうか。
この説明の中には、正しい点と誤解しやすい点が混在しているので、整理してご説明します。ポイントは2点です。
実際に売れたコピーは、いじらない。
これはその通りです。
反応率があるうちは、コピーをいじっては絶対にいけない。
なぜなら反応率のあるコピーは、極めて微妙なバランスの上に、成り立っているからです。
これは皆さんが思っている以上に、遥かに微妙です。
「費用は無料」
「費用はタダ」
両者は同じ意味ですが、言葉の違いで反応率が変わります。
またフォントや文字サイズの違いでも、反応率は変わります。
ホワイトスペースの使い方や、色だって影響します。
キャッチコピーは、ページが開いた瞬間の勝負ですから、このような細部でも、反応率を変えるわけです。
以上の意味で、「実際に売れたコピーは、いじらない」という解説は正しいです。
ただ同時に、注意してほしい点もあります。
私は今、コピーは細部を変更しただけで、反応率が変わると言いました。
「そうか! それなら、私もコピーの細部を変更してみよう!」
こう早合点しないようにして下さいね。
確かに反応率(レート)は変わりますが、それは大きな変化ではありません。
数万人規模のマスマーケットなら、問合せ数も変わって、効果を実感できるでしょう。
ページビューが数万あるなら、細かい点まで、作り込まなければなりません。
ただ逆に、ページビューが1000程度の場合に、このような細部を変更しても、ほとんど効果は実感できません。
レートは変わっても、母数が小さいから、問合せ数には反映してこない。
こういうことです。
常々言うように、キャッチコピーの根幹は訴求点です。
ここを変えない限り、大きな変化は得られないのです。
成功している人のコピーは、どんどん真似る。
これは正しくもあり、正しくもない。
皆さんの状況によって変わります。
初めてコピーライティングに取組む方なら、真似から入るのは、正しいと思います。
なぜなら学習効率がアップするからです。
パターンやテンプレートは、初心者にとって大きな価値があります。
・ ゴールのイメージが出来るから、分かりやすいです。
・ 言葉を当てはめるだけですから、簡単にコピーが完成します。
ただし価値はここまでだと、思ってください。
パターンやテンプレートに言葉を当てはめて、成果が出るほど、現実は甘くありません。
パターンやテンプレートには、致命的な欠点があるのです。
それは、言葉が滑ることです。
確かに、キャッチコピーは完成します。
一見すれば、効果的なコピーのように思えます。
ただそれは、作成者から見た感触です。
顧客であるユーザーは、敏感に嗅ぎ分けます。
「本当に私のこと、分かっているの? なんか、嘘っぽいわ・・・。」
皆さんがユーザーの時は「なんか、嘘っぽいなぁ・・・」と、感じることが多いはずです。
テンプレートに言葉を当てはめたコピーは、必ずこういう結果になります。
それは借り物の構文に言葉を入れるので、コピー全体に無理がかかっているからです。
既にキャッチコピーを何度か書いた人は、早く、次のステップに進まないといけない。
その次のステップとは、ユーザー心理を正確に捉えて、言葉に出来るか否かです。
成果を分けるか否かは、訴求点です。
それをしっかり伝えるには、ユーザー心理の正確な把握が不可欠だと思ってください。